自分の行動特性とマッチした生き方で道を拓いてみよう!

まず本題に入る前に、一言お礼を。
10月24日(金)と25日(土)に開催された「産業フェアin信州2025」において、当社ブースにご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。

当社の新規事業として立ち上げている「ルーファス事業」につきましては、前向きな展開を考えています。高校生の皆さんにおかれましても、こうした新しい取り組みに興味を持っていただければ嬉しく思います。

自分の行動特性とマッチした生き方で道を拓いてみよう!
~「稼ぐ力」は、気づかないところにあるかもしれない~

さて、本題です。
今回は、上記のようなタイトルでお話をしてみたいと思います。

高校生(特に職業系の高校)の皆さん、自分たちが通っている高校の学科名を考えてみてください。工業高校であれば、環境系学科、情報系学科、〇〇テクノロジー学科。商業高校であれば最近では〇〇ビジネス学科国際〇〇学科などの学科名が、また農業高校ではバイオ系学科、食品系学科、造園系学科など。

学科名を見ると、勉強の分野がとても細分化されていることが分かりますね。

これは大学の学部学科にも言えることで、何度か当ブログでもお話をしています。
高校でも大学でも特化した分野の勉強を専門的に学ぶことで、自分の行動特性を生かした道を拓くことが可能になると筆者は考えています。
専門学科のある高校に進学した皆さんは得意だったり興味のある分野だから今の高校を選択をしたのだと思いますが、いかがでしょうか。

では次に、社会の変化にも注目してみましょう。
昨今はビジネスのあり方も大きく変わってきています。例えば「商社や建設会社が農業分野に進出」といったようなニュースを良く見聞きしますが、このような別分野への進出や事業のシフトというものは、実は大手企業に限った話ではありません。

筆者が知っている例では、建設会社が農業分野に進出した事例があります。また、一見いわゆる“文系”の企業でも、今後の事業展開のため情報・工学系の人材を求めるケースも散見されます。

このように、その企業がメインとしている業種にとらわれない多様な人材ニーズが、社会全体で高まっている動きがあります。

では、この業種を越えた人材ニーズが出てきた社会の中で、学校で学んだ専門的なスキルをどう活かせるのか。近年人手不足で話題になっているバスの運転手さんを例に考えてみましょう。

バス業界に限らず、昨今のインバウンド需要や、グローバル化の影響により、外国人の方の交通機関の利用が増えています。この背景から、業務においてかならず必要である運転技術・資格の他に、語学力が求められる場面が増えることが想像できますね。

仮に学生時代に外国語学科を卒業した方が、バス会社に就職したとします。昨今の社会的背景を踏まえて考えると、幅広い仕事を任せることが出来そうですよね。

そのまま教育をして「外国語や文化の専門知識があるバス運転手」になってもらうのも良いでしょうし、例えば企業が「外国人対応の質を高めたいから、ゆくゆくは専門の窓口やサービス、教育部隊を作りたい」という方針だとすれば、そういったセクションでの活躍も期待できそうです。

また、昨今話題の自動運転などの技術が一般化してくれば、バス会社の中にロボットや先端技術専門の部署が出来たり、今度は工業高校や工業大学でロボット工学や情報工学を勉強してきた人材が求められる日が来るかもしれません。

実際、農業分野においては「スマート農業」といい、ロボット技術やICT、IoT、AIなどの先端技術の活用による省力化・効率化が進められています。既に関連学問を学んだ人材が求められいる状況といえます。今後さらに先端技術が一般化すれば、もっとほかの分野でもこういった流れが進んでくると思われます。

このように、社会も人材ニーズもどんどん変化しています。

自分の行動特性と社会の変化を見据えながら、「思いもよらない業界・職種に、自分の能力が役に立つ場所があるかもしれない」と視野を広くもって就職活動をしてみるのはどうでしょうか。

最後に、余談を一つ。

テレビドラマや映画などで、悪役(役柄上イヤなヤツ)や脇役を主に演じている役者さんたちがいますが、彼らの演技力や表現能力の高さを評価する向きが増えているような気がします。

かつては、ヒロイン・ヒーローばかりがもてはやされ、こうした役柄の役者さんたちはあまりスポットライトを浴びることはなかったのですが、最近はトーク番組やあるいはSNS上で話題になることもしばしばです。悪役や脇役に特化することで、生きる道を拓いていく、そんな生き方もできる時代なのです。悪役俳優さんとして有名な「悪役商会」の八名信夫さんは、ある講演でこんなことを言っていました。

「僕は、殺されれば殺されるほど、役者として生きることができたのです。」

八名信夫

格好いいですよね。ちなみに八名さんは、かの高倉健さんから、「お前は殺され方がうまいなあ」と褒められたことが、役者として自信になった、と言われていました。皆さんも小さいときに見たことがあると思いますが、アンパンマンも、今振り返ってみると、ヒーローとアンチヒーローが同じような重要性で描かれていましたよね。

好評のうち放送終了したNHKの朝ドラ「あんぱん」は、そのことを「逆転しない正義」というテーマで描いていました。

自分の特性と社会の変化を読み取る力を身に付けると、「活路を見出す力」つまり「生きる力」がつきます。それを磨き続けることにより、いずれそれが「お金を稼ぐ力」に変わるのではないかと、筆者は考えます。