「2025年問題」とパラダイムシフト 

7月になりました。1年の折り返し地点を過ぎました。新社会人や新入学生の皆さん、そろそろ落ち着かれてきていますか。5月の大型連休は遠く過ぎ去り、次は夏休みまで長いお休みがないのと、梅雨時ということもあり、少しブルーな気分でしょうか。

そんな中、またブルーになってしまいそうな話題ですが、しばらくお付き合いください。
まずは前回のおさらいです。

──日本経済新聞を斜め読みしていましたら、以下のような記事が目に留まりました。「出生数の低下が、今後の年金に及ぼす影響について」という内容の記事です。

皆さんもご存知かもしれませんが、2025年の日本の出生数が70万5809人(※日本人だけに限ると67万人程度と推計)と統計発表がありました。政府は出生数が70万人台に落ち込む時期を2042年と想定していたようですが、それよりも17年も前倒しで出生数の減少が進行しています。(国立社会保障人口問題研究所より)

このことで、「所得代替率」が将来にわたり50%を維持できるという見通しが、2065年の時点で50%割れになってしまうことが予測されるようになりました。

2065年というと、今から約40年後、つまり、今年新社会人になる人、来春新卒で社会に出る人たちが60歳代になっている、ということになります。

「所得代替率」とは、一般的に公的年金を受け取り始める65歳の時点の年金額が現役時代の平均年収(賞与込み)の何%にあたるかを示す指標のことを指しますが、概ね日本人の平均年収を400万程度で考えると、これまでの想定では、受給される年金額年間約200万円が、それ以下の受給額に下がってしまうということです。──

以上のようなブログをアップしました。
実は、去年から今年にかけて、さまざまな法律や条例の改正(改定)が実施されています。

具体的には、

  • 育児介護休業法の改正。
  • 最低賃金・社会保険適用の拡大(年収の壁の問題など)。
  • フリーランス保護法・下請法関連の強化。
  • 高齢者雇用・70歳終業時代への移行。
  • 確定拠出年金(DC・iDeCo)の拡充。

まだいくつもありますが、これらの法律や条例が改正された背景には、皆さんも耳にしたことあるかもしれませんが、「2025年問題」が大きな背景にあるのです。
2025年問題とは「2025年を機に一番人口のボリュームゾーンである『団塊の世代』の人たちが後期高齢者になる」という現象のことを指します。

つまり、完全リタイアした(しそうな)高齢者の人口が日本の人口に占める割合が増えたということです。

2026年現在、今まさにその影響は現れており、「これまでの社会前提が維持できない時代」に突入していると考えられます。つまり、これまでの社会制度(法律や条例)を改正しないと、日本社会全体が成り立っていかない状況とも言えます。

さて、ではその現状を社会全体はピンチと取るか、チャンスと取るか。どちらかで、日本の行く末は大きく変わると予想しています。少なくとも筆者はチャンスと捉えていますが、皆さんはどうでしょうか。(私は66歳の前期高齢者です)

私は「激動の社会情勢の中で、苦肉の策としてやむを得ず法律改正を行うのではなく、武器(メリット)として変える」と考えていくことが肝要だと考えています。

それには「多角的な視点」「多面的なアプローチ」が必要です。
今後は2030年問題、2040年問題といったワードが話題の中心になっていきますが、それぞれの段階で降りかかる問題に対し、あらゆる視点から物ごとを判断する洞察力が必要になってくると考えます。個人においては、まずは俯瞰で物ごとを考える癖をつけると良いでしょう。

次回は、その思考力を身に付けるための手法について、お話したいと思います。最近は特にそういった用途での使い方に注目が集まっている、AIとの向き合い方を含めて考えてみたいと思います。